イタいのはどっち?

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マスコットへの住民票交付に待った 木更津

 木更津市のまちづくりのマスコットになっているタヌキの「きぬ太くん」への特別住民票の交付に「待った」がかかった。きぬ太くんは、この夏、JR木更津駅西口ロータリーに完成したブロンズ像。
「証誠寺狸(たぬき)まつり」開催に合わせて16日、交付式が予定されているが、木更津市民ネットワーク(小杉みえ子代表)が「在日外国人への人権・差別に配慮がなさ過ぎる」などと交付の撤回を求めているからだ。抗議を受けた市側は「いまさら式の変更はできないし……」などと困惑気味だ。
 木更津市には、童謡「証誠寺の狸ばやし」で知られる証誠寺がある。駅西口など中心商店街の空洞化や経済的な地盤沈下が進む中、タヌキをテーマにした街おこしの動きが出ていた。
 昨年末、市民団体の「日本一のたぬき像を創(つく)る会」(渡辺文子会長)と木更津商工会議所(杉井和夫会頭)が、全国にデザインを公募。月夜に逆立ちして踊るタヌキをイメージしたデザインを決め、1千万円の制作費で完成させ、今年8月6日に除幕式を催した。
 「ブロンズ像の序幕だけでは観光PRに足りない」と、商議所側はきぬ太くんに特別住民票を贈り、観光客にも記念として無料で配ることにした。
 特別住民票の世帯主は「童謡証誠寺のお尚さん」。水越勇雄市長名と公印ではない「市長印」などが印刷されている。
 これに対して市民ネット側は、市内には約1500人の外国人登録者がいることを指摘。「税金は同じように納めているのに、住民票はなく、公共サービスは受けられない」などと差別状態に置かれている現実を訴え、「差別されている人々がどれほど傷つくかを考えたのでしょうか」と市側に問いかけている。
 市経済振興部の小久保健洋部長は「どんな時にも、人権意識を持たなければいけないことを改めて教えられたが、沈滞した市を何とか盛り上げようとの純粋な気持ちも分かってほしい」と話している。
(10/14)

 多くは言わない、アイタタタ……。