ゆうちょ銀行の振替口座を使ってみよう

前回の続きです。

 こんな用紙をご覧になったことはありますか。

 これは「払込取扱票」といって、、ゆうちょ銀行の「振替口座」(旧・郵便振替口座)にお金を払い込むための用紙です。通販の後払いで商品を買った時とか、雑誌の定期購読申込などで利用した事のある方もきっと多いと思います。
 ご存じない方のために一応説明しますと、左側に住所・氏名・電話番号、右側に氏名を記入します。金額が空欄ならそこにも記入してください。口座番号・加入者名(払込先のこと)は大抵印刷されていますが、もし無い場合は記入してください。
 「通信欄」は、特に指定のない場合は空欄で大丈夫です。雑誌の定期購読等、この用紙で何か註文する場合には、指示に従って記入してください。
 大きめの郵便局なら、「払込取扱票」での払込に対応したATMが大抵あるので、そこで払込できます。土・日・祝日でも払込できるので便利です。
 近くの郵便局に「払込取扱票」対応のATMがない場合は、窓口でも支払できます。ただし、大抵は平日9:00-16:00までです。
 払込み終わると、窓口では「払込取扱票」の右側にスタンプを押して、右側だけ切り取って返してくれます。ATMでは、「払込取扱票」の右側の内容をコピーした「ご利用明細票」が出てきます。払込の証明になるので受け取りましょう。

受け取る側は?

 さて、「払込取扱票」で払い込まれたお金は、払込相手の振替口座に入金されます。前回も説明しましたが、払込用紙での入金や他行からの入金があるたびに、郵便で知らせてくれます。
 なお、払い込んでから郵便で通知が来るまで3営業日前後かかります。従って、その日のうちに入金確認が必要な用途には向いていません。



 具体例として、木更津市清見台郵便局のATMから1,000円を振り込んでみた時に送られてきた振替受払書です。料金の「80円」(ATMの場合。窓口だと120円)は、手数料です。振替口座を持っている側の負担なので、その分を差し引いた920円が入金されます。
 なお、「払込取扱票」には赤色ではなく青色のものもあります。この場合は、手数料は払い込む側の負担になります。
 3枚目をご覧になればおわかりと思いますが、「払込取扱票」の本物が郵送されるのではなく、コピーをとったものが振替口座の持ち主に送られます。コピーの画質ですが、FAXと同程度です。ですから、住所や氏名がつぶれて読みにくくならないよう、わかりやすくはっきりと書きましょう。
 「通信欄」に書かれた内容も、コピーがそっくりそのまま送られます。註文内容を書いてもらったりとか、入金管理用に伝票番号をあらかじめ印刷しておいたりとか、いろいろな用途で使えます。
 という事は、感想とかお礼の言葉とかを書いてもそのまま送られるし、イラストを描いても送られると思います……が、払込先から通信欄に書く内容を指示されている場合はそれに従いましょう。

「通常払込み」と「電信払込み」の違い

 さて、払込用紙には、先ほど紹介した、「通常払込み」用の払込取扱票の他に、「電信払込み」用というものもあります(請求書と一緒に送られてくる払込用紙も9割9分が「通常払込み」用ですし、まずあまり使われません。でも、郵便局で「電信払込み」用、と指定すれば用紙をくれます)。
 大きな違いとしては、「通信欄がない」事です。それに、手数料も525円と高いので、あまりおすすめしません。
 特に、通信欄に記入する必要のある場合は、何を註文したいのか相手に伝わらないので、間違って「電信払込み」用の用紙を使わないよう気を付けてください。
 それに、私も以前誤解していましたが、「ATMでの払込」=「電信払込み」ではありません用紙が普通の「通常払込み」用の払込取扱票なら、窓口だろうがATMだろうが「電信」ではなく「通常払込み」扱いになります。
 「通常払込み用の払込取扱票だけど、ATMで払込んだら電信扱いになる」なんて事はないので、ご安心ください。

「払込書印字サービス」は使えるか?

 ゆうちょ銀行では、振替口座を持っている人のために「払込書印字サービス」も提供しています。口座番号や加入者名を印字した払込書用紙を送ってくれるサービスです。
 料金は版代として100円+1枚に付き1円と、かなり良心的です。
 とは言え、この「印字」とは「オフセット印刷」のことではありません。用紙の他の項目とおんなじ赤い色で口座番号や加入者名をオフセット印刷してくれるのではなくて、単に、口座番号や加入者名の部分をレーザープリンタで印刷してくれるだけです。
 パソコンのエキスパートなら、「払込書印字サービス」を使わずに自前で印刷した方が自由が利いて良いでしょう。特に、レーザープリンタで金額とか通信欄とかを印字したい場合は、既に印字された部分のトナーが溶けるとプリンタを傷めるリスクがある*1ので、「払込書印字サービス」はおすすめできません。

*1:しかも、二種類のプリンタのトナーの融点や性質が異なるので余計に問題