万引犯は示談で解決するのが当然なのか?

 万引はれっきとした犯罪であり、警察に逮捕されても仕方ない。万引をした少年が警察から逃げて電車に轢かれた事件があったが、だからといって警察に通報した古書店を非難するのは大きな勘違いに他ならない。

 そもそも、警察に捕まってもおかしくない犯罪が示談で済むことは、店側の大きなお情けなのだ。それをあたかも店の義務であるかのように思う態度は、本当にずうずうしくて開いた口がふさがらない。

 万引は店側にとって損害であるだけでなく、その損害の補填分が商品の値段に上乗せされているから、我々真面目な客もある意味、万引の被害者なのだ。万引は我々にとっても敵であることを忘れてはならない。

(2005/10/05補足: 店の「損害の補填分が商品の値段に上乗せされている」なんて事はない、と反論する店も多いだろうけれど、確かに本のような定価商品に関して言うなら、それは建前としては正しい。しかしその定価も、店の平均的なロス分を全く考慮せずに付けられた金額でもないだろうし、仮にほとんどの書店で万引がほぼ0になれば、出版者側も定価をもっと安く設定できるだろう。定価販売でない商品は、店の裁量で価格を決めるから、万引によるロス分・盗難保険・防犯設備の費用分も考慮しつつ、赤字にならない範囲で定価を決めるのだから、その意味で「商品の値段に上乗せされている」と言えるだろう。)