おはよう、フェルプス君。今回の任務は
図書館の「児童書コーナー」に潜入し,本を借りよ!
である。方法は以下の通り。
- 図書館へ行け。休館日であれば他の日を選んで再挑戦せよ。
- 児童書コーナーを探せ。
- 読みたい本を探せ。内容は自由だ。「ズッコケ3人組」もよし,「ウォーリー」もよし。勇気のある人は,ディック・ブルーナ*1のうさこちゃんとか,岩崎ちひろの絵本にも是非挑戦されたし。ただ,ここは「少女趣味」*2のタブーに挑戦ということで,できれば女の子向けの本で挑戦していただきたい。例えば「いちご」とか……
- その本を持ってカウンターへ行き,手続きを済ませよ。
最初は恥ずかしいだろうが,それは敵の陰謀だということを肝に銘じてくれ。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ或いは社会的に抹殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。成功を祈る。
なお、このテープは自動的に消滅する。
2,3年前のことになりますが,ある求人情報誌(もちろん大人が読むものですよ)に「ノンちゃん 雲に乗る」の書評が書いてあったので,どうしても読みたくなり,地元の図書館の児童書コーナーに潜入して借りてしまったことがあります。子供たちがたくさんいる中で,児童書を探すなんて,やっぱり,ちょっと恥ずかしいものでした。それでもどうにか探し出して,やっとの思いで借りたのですが。(この時借りたのが,福音館のハードカバー本)
しかし,後になって学校の図書館を調べてみたら,な,何と,灯台もと暗し。角川から出ている文庫本が,ちゃんと数冊入っていました。この苦労はいったい何だったんだ〜〜!!と叫んでしまいました。
というわけで早速ミッション開始
とうとう借りちゃいました。講談社青い鳥文庫の「いちご」です。
Studio Mayhare HomepageのMayhareさんが前から「これいいよ〜」と言ってたので,そのうち読んでみようと思っていた本です。
内容は――
東京に住む小学5年の女の子,水木一子は,「いちご」と呼ばれていた。お父さんの仕事と,いちごの顔に広がっているアトピー性皮膚炎の療養のため,信州の山奥に引っ越すことになった。
しかし新しい生活は,予想していたほど楽しいものには思えなかった。学校へ一時間も歩いて通わなければいけないし,最初の日に湿疹のことをからかわれてしまう。
とうとういちごは学校を休んでしまうのだが,そんな時,光という男の子と出会う。光は中学生で,登校拒否中。森の中を散歩しながら語り合ううちに,いちごは,「動物や草花と話ができる」この不思議な男の子にあこがれる。
児童書といってあなどるなかれ。都会生活の便利さと弊害,いじめ問題?,親子の意見の断絶などいろんなテーマが織り込まれている作品です。
さて本題。大人が児童書を借りるための,ちょっとしたテクニックを紹介します。
まず,オンライン検索システムがあるなら,検索機で本があるかどうか,そしてどこにあるか検索しましょう。お目当ての本がなくて児童書コーナーを長いことうろついてるというのも,精神的につらいですから,可能ならあらかじめ調べておくといいです。時には,お目当ての本が一般の書架に入っていることもありますが,それを調べるためにも下準備はしておいた方が得策です。例えば,児童書コーナーで「赤毛のアン」を必死に探すよりも,一般書架にある新潮や角川の文庫を借りる方が,なんぼ楽かわかりませんから。
ついでに検索機で作者名やシリーズ名を調べておくと,本を探す時に目安となって便利です。本は作者名の五十音順に並んでいますし,シリーズ名がわかれば,慣れてくると本のサイズや背表紙の柄で容易に判別できるようになります。
次に,児童書コーナーへ潜入。まるで子供の親であるかのように,平然と入りましょう。親だったら,子供にどんな本を読ませたいか書棚を見て探してることもありますし,それと同じことだと考えれば,あまり恥ずかしくなくなってきます。
ありましたありました,「いちご」第1巻から5巻まで並んでいました。そして,見つけたら,すぐに本を取ってカウンターへ。(私の場合,このステップは大体10秒から20秒くらいだった)
さてカウンターへ行くわけですが,ちょうど少女漫画を買う時と同じように,他の本と一緒に出してごまかす?のも一つの手です。でも,もっとスリルを味わいたい私のような人は,児童書単品で出してみましょう。「大人の方には貸し出しできません」なんてことは言われないのでご安心を。なぜなら,親が児童書を借りていき,家で子供に読ませるってことは,結構あるものですし,先生が子供を教える資料用に使うことだって考えられます。ですから,大して恥ずかしいことでもありません。
この難関さえ通り過ぎれば,あとは楽勝です。返す時は,もし恥ずかしければ,休館時間をねらって返却ポストに入れるという楽勝なワザがありますから。
そうそう,言い忘れた! カバンは必ず持っていった方がいいです。本屋やレンタル屋と違って,借りた本を何かに入れて渡してくれるわけじゃないので。もし忘れたら,駐車場まで(あるいは家まで)児童書を見せびらかしながら歩く羽目になります。