健全系作品へのこだわりと、時々感じるむなしさ

 秋葉原のアニメショップで、夏と冬に開かれるコミックマーケット(コミケ)で、買う前にそれが健全系作品かどうか必ずチェックすることが半ば習慣化して当たり前のようになっている自分にふと気付く事がある。

 しかし、時々、そんな自分をむなしく感じる事がある。そんな孤独な努力をしたところで、どうせ世間一般はおたく文化に理解を示すはずがないし、結局そんな努力もむなしく、“いい年した男がそういう漫画なんかに熱を上げるのは、決まってヒロインへの歪んだ劣情がある”“健全系作品もあるなんて言うのはそれを隠蔽するための言い訳に過ぎない”などと紋切り型に決め付けられるくらいが関の山だろう。(一方でエロ作品擁護派からは“これは芸術なんだ、それを猥褻と思うのはお前の心が歪んでいる証拠じゃないか”“狂信的な潔癖主義者”と決め付けられることがあるかもしれない。板挟みである。)

続きを読む