くまちゃんだけど、埼玉県新座で「マイマイ新子」を見てきたよ

5/15は、NHKの「MAG・ネット」でも特集していた、映画「マイマイ新子と千年の魔法」の、埼玉県新座での上映に行ってきました。

場所はシネプレックス新座。車だと木更津からアクアライン経由で新座まで1時間半もあれば着くとのことでしたが、首都高や新座で渋滞に巻き込まれることを考慮して早く出たら、午前8:20頃に着いてしまいました。映画館が開くのは9:00、上映開始は10:00なので、まだ十分余裕があります。

そこで、シネプレックス新座の裏手の、柳瀬川の土手に出てみました。そこには、春の小さな草花がいっぱい! 何だか、マイマイ新子の中の世界みたいです。
 

会場に入ってチケットを買うと、マイマイ新子の大きなポスター発見!
バウスシアターにも、新宿バルト9にもポスターはあったけど、こんなに大きいのを見たのは初めてです。しかも、メッセージボードが熱い!
会場には20〜40代くらいの男性客が多めな雰囲気。私みたいにマイマイ新子目当てでしょうか。会話からすると、どうやらロビーに片渕須直監督も来ているらしいです。映画の後の舞台挨拶、楽しみです!

館内に、こんな掲示も貼られていました。子供連れでも安心して映画を見に行かれるこういう試み、とてもすばらしいです!
 
さて、入場開始。半券と引き替えに「お楽しみ袋」を渡されました。実は、映画を見てプレゼントをもらうなんて体験は初めて!

ポストカード、(作品中に出てくる諾子(なぎこ)ちゃんをイメージしたのか?)千代紙、レトロな飴やラムネ、そして新子ちゃんと貴伊子ちゃんのイラスト入りのチロルチョコ
※ガンバ春雨さんによると、何とこれは「一個だけ作った千代紙が一枚多い“あたり”」だったそうです!

※この写真に一緒に写っている缶バッジは「お楽しみ袋」の中身ではありませんが、後述します。
劇場内に入ると、真ん中〜後ろあたりの席は親子で来てるお客さんばかり。前の方は私のように20〜40代くらいの男性ばかりです。以前行ったバウスシアターや新宿バルト9のレイトショーでは、20〜40代のサブカル好き?な男女ばかりが来ていたので、ちっちゃい子やパパママが来ている姿がすごく新鮮です!
 
時刻は午前10時。映画が始まるかと思いきや、登場したのは片渕監督! テレビでよく見る舞台挨拶は、壇上に立ってのものが多いけれど、今回は前から3列目くらいの席のあたりに立って、お客さんと同じ目線で、というのが意外でした。この映画の時代背景や場所についての簡単な紹介の後、上映開始。
子供連れに配慮して「場内の照明を通常より明るくします」とのことでしたが、「真っ暗ではない」というだけで、映画がいつも通り見られる普通の暗さはちゃんとキープしていました。大人向けの上映でもこれくらいで大丈夫では?と思ったほどです。
何と言っても驚きだったのが、ちっちゃい子供たちが多かった割には、すごく静かに見ていたこと。ちっちゃい子がいっぱい来るということで、上映中に赤ん坊の泣き声が聞こえたりとか、子供たちのひそひそ話があちこちで聞こえたりとか、そういうのもあって当たり前だし、いちいち気にしないよ! と思ってたら、どちらも皆無に等しいくらい無くて、子供だけどお行儀良くて「大人」しく鑑賞していたのには、むしろこっちがビックリしてしまったし、「子供は静かにできないもの」という偏見がまだどこかに残っていた自分を恥じたのでした。
映画の内容については前回も少し書きましたし、ネタバレになるのであんまり深くは書きませんが、私がこの作品を見て感じたのが「子供だって、フィクションを創作できるだけの想像力の豊かさを持っている」ということ。「我々大人はその芽を摘み取っていないだろうか?」と考えさせられました。でも、この映画は子供に、そして「元」子供の私たちにも、その楽しみを教えてくれたり思い出させてくれたりする作品です!
映画が終了すると、いよいよ片渕監督と、マイマイ新子を新座で上映する運動の発起人であるごんちゃんさんをはじめママさんたちを交えて、スクリーンと最前列席の間の広い通路で本格的な舞台挨拶。「そうそう!レイトショーもいいけど、サブカル好きな若者だけじゃなくて、ちっちゃい子とパパママにも見やすい時間帯と環境、これだって大事なんだよね!」とうなずきながら聞いていました。テレビでたとえて言うなら、茶の間で家族揃って楽しまれて然るべき名作深夜アニメが、念願叶ってゴールデンタイムで再放送開始されたかのようなうれしさです。
その後、劇場の後ろの席の方から子供たちが前にやって来て、折り紙のお花と感謝状のプレゼント。監督には思ってもみなかったうれしいプレゼントだったことでしょう。
舞台挨拶が終わると、最後に「缶バッジを作る」イベントです。新子ちゃんたちのイラスト入り缶バッジをその場で作ってプレゼントしてくれる、という実演です。どんな風に缶バッジを作るのか興味津々の子供たちが列に並んでいきました。さて、私たち「大きなお友達」は? 監督によると、ちっちゃいお友達に配り終わって余ってたら、私たちもOKだそうです。もちろん子供たちが優先ですが、幸い、私たちも子供たちの分の「おこぼれにあずかる」ことができました。新子ちゃんと貴伊子ちゃんのイラストの入ったバッジをうれしそうに受け取ってる「大きなお友達」のくまちゃんの様子、しっかりビデオに撮られちゃってました(でも、どれが私なのかはナイショ)。
2010/5/15 『マイマイ新子と千年の魔法』 片渕監督上映後舞台挨拶&缶バッヂイベント @シネプレックス新座
 
20〜40代前後くらいの、世で「サブカル好き」とか「アニメオタク」と呼ばれてる男女は、アンテナが鋭いし、深夜遅い時間に毎週開始時刻が変わるという不利な条件のテレビアニメだろうが、東京のごく一部の劇場でレイトショーしかやってない珍しい映画だろうが、積極的に動いてどうにか見ようとします。しかし、子供やそのパパママとか中高年世代はもちろん、若い世代でもマニアでなければ、そこまでして見ることはまずありません。でも、「マニアには放っておいても人気かもしれないけど、それだけじゃMOTTAINAI!」と思う名作が時々埋もれているもの。今回の「マイマイ新子を新座に」の運動は、「マニアだけの人気」で終わることなく、マニアでない一般人にこそ見てもらいたい、という試みがとても新鮮だったし、本当に良かったと思います。
なお、この作品の新座での上映は先日終了しましたが、阿佐ヶ谷など他の映画館でもまだまだ上映中です!
http://www.mai-mai.jp/