PayPalはいきなり高額送金できない

海外のネットショップやeBay等のオークションで、海外へ送金する必要のある時に重宝するのがPayPalというサービス。海外送金にしては比較的安い手数料で、クレジットカードさえ持っていれば手軽に送金できます。
ところが、アカウントを作成し、いざ送金する段になって、こんなメッセージが表示されて送れない、なんてトラブルがよくあるようです。私も同じトラブルを経験しました。

Sorry, your payment won't go through. To make it work, you'll need to add money to your account and pay with your PayPal balance.
申し訳ありませんが、お客様のお支払いを通過しません。それを動作させるために、あなたの口座にお金を追加し、お客様のPayPal残高で支払う必要があります。

本来は、PayPalアカウントの残高が0円でも、クレジットカードから引き落とされるはずです。ところが、それがうまくいきません。それではエラーメッセージの通りに、PayPalのアカウントに何らかの方法で入金すれば大丈夫そうなのですが、それができるのは米国の銀行口座からのみ*1。「万事休す」です。

まずは少額送金してみよう

PayPalには、不正利用監視システム、つまり、マネーロンダリングへの悪用や詐欺などを防ぐため、利用者の入出金の傾向をコンピュータが分析して自動的に送金ストップをかけるシステムがあるそうです。
例の送金できないトラブルも、どうも、このシステムの判定が結構厳しいことが原因のようです。
「アカウントを作成したばかりの時点」で、恐らく数百ドル以上(数万円以上)の送金をしようとするとこのシステムに引っかかってしまうようです。もっとも、コンピュータが「怪しい取引」と誤判定するのは幾ら以上、という正確な数字はわかりません。私の場合600ドルくらい(日本円だと60,000円くらい)をいきなり送金しようとした時に、先ほど挙げたようなメッセージが出て引っかかってしまいました。
それではどうすれば良いかというと、高額がダメなら、その前に(どこか別のサイトのサービスでもいいので)一度少額送金してみるのがミソです。私の場合、Skypeの(SkypeOutの)利用料を1,500円分PayPalで払ってみました。少額なら無事に送金できたことがわかった上で、例の約600ドルの送金を試してみると、これまで何度試してもエラーメッセージが出て払えなかったのがまるで嘘のように、無事に支払うことができました。
※この記事を書いている時点ではこの方法で通る可能性が高いようですが、今後のシステム改修により将来はどうなるかわかりません。また、私はPayPalの中の人ではないので、自分の場合の例しかわかりません。「上に挙げた方法でダメだったけど、どうすれば良いか教えてほしい」という質問には、残念ながらお答えできませんので、あらかじめご諒承ください。

日本語版ではなく英語版でアカウント登録を

なお、PayPalは最近日本語版のページができましたが、海外取引を行うことがある場合には、日本語版ページでアカウント登録するのはおすすめできません。名前や住所が日本語で登録されてしまうと、海外の相手が読めなくなってしまうので、面倒でも英語版(日本在住の場合、地域は「日本」・言語は「English」の組み合わせとすることに注意)に切り替えてアカウント登録した方が良いようです。
加えて、クレジットカードでの支払いには送金限度額があるため、それを解除するには「クレジットカードの確認手続き」を行う必要があります。手続きをすると200円がカードから引き落とされ、カード会社から送られてくる請求書に「PP *1234 EXPUSE」のように、4桁の数字(利用拡張番号)を含んだ請求先からの請求が載ります。この4桁の数字をPayPalに登録することで、「入力されたカード番号は本人のもの(である可能性が高い)」という確認をするようになっています。
オンラインでカードの請求書を確認できる場合は4日くらいかかりますし、紙の請求書だと最悪1ヶ月かかりますから、PayPalアカウントが近い将来必要とわかったら、直前になって用意するよりも、余裕を持って早めに手続きをしておいた方がよさそうです。

*1:裏技としては、PayPalをすでに使っている友人に頼んで入金してもらったり、PayPalバランスドルを販売しているサイトで手に入れる方法もあるようですが、くれぐれも自己責任で。