今年も全教の大会で交通規制

 今年もこの時期がやって来た。千葉市青葉の森公園芸術文化ホールで全教(全日本教職員組合)の大会が開かれるため、交通規制が敷かれている。京葉道路の松ヶ丘インターを降りると、もう大渋滞である。なぜ渋滞かというと、全教には特に責任ない。「全教粉砕」を叫ぶ、街宣車に乗ったヤクザ共がこの大会を妨害しないための交通規制である。あちこちで警察が見張っていて、バリケード用なのか護送車で道を半分塞いでいたりもした。

 あらかじめ断っておくが、私は全教にしろ日教組にしろ、正直に言ってあまり良いイメージは持っていない。私の身近に、どちらの組合だったか忘れたが、学校で組合を辞める時にさんざん暴言を吐かれたり嫌がらせされたという話を過去に聞いているし、似たような話を他にも時々聞くので、主張している高邁な理想の割には、何て心の汚い組織なのだろうという印象があった。それに、教職員のための組織なのか政治運動のための組織なのかわからないといった印象もある。彼らの主張も、私の思想とは相容れない部分があちこちある。

 だから全教を擁護するつもりなど全くないが、かと言ってあの街宣車のヤクザ共よ、ああやって喧嘩を売るような抗議活動は逆効果ではないか。一般人は「うるさいし交通渋滞の元凶」「全教粉砕の具体的理由がよくわからんが、うるさいし暴力的だから悪者に違いない」、全教の会員は「彼らが大声と暴力的威圧でしか主張できないことは、彼らが正論を持っていないこと、我々の正論に反論できないことの証拠」と思うくらいが関の山である。まあそもそも、あいつらは「教育勅語の精神」が口先だけ(「博愛衆に及ぼし」てないし「国法にしたが」っていない)だし、我らが日本国や天皇陛下よりも暴力とゲンナマを愛しているような奴らだから、右派政治団体をヤクザの隠れ蓑として利用できれば、あとは政治思想なんて飾り物でどうでもよいというのが本当のところではないかと思ってしまう。日本人として恥ずかしい行動を糾弾している人々よ、自分たちこそ日本人として恥ずかしくないのか(実は、この種の右翼を名乗るヤクザの中には在日韓国人も少なからずいる(もちろん全てではない)らしいが、それなら韓国人として恥ずかしくないのか)。

 右派思想をメシの種に利用してきたヤクザ共は威圧をもって何十年も街宣活動してきた割には、彼らが何を主張しているのかは国民にほとんど伝わらなかった。ところが小林よしのり西尾幹二藤岡信勝らは平和的に宣伝することにより、たった数年で日本人に右派思想の何たるかを見事に宣伝してしまい、シンパも増やしてしまった。左派にしろ右派にしろ、また政治関連でなくとも、迷惑な宣伝、頭の悪い宣伝は嫌がられたり無視されたりするのが落ちである。これはインターネットも同じである。迷惑メールを大量に送りつけたり平気でスパム投稿をするような迷惑サイトは、商品の善し悪し、主張の真偽にかかわらず嫌われ者になる。過ぎたるは及ばざるが如しとは、この事か。