腹腹時計ってどんな時計?
つい先日、あちこちの電柱にこんなポスターがゲリラ的に貼られていた。(なお、写真はAUの携帯、A5301Tで撮影。画質は本物のデジカメには劣るが、ちょっとしたメモ程度には十分だ。本当に便利な時代になったものだ。)
しかし、よく知らない人にとっては、謎ばかり深まるポスターである。「腹腹時計」ってどんな時計なんだろう。ハラハラする腹時計? 怖そうな絵の上に「失神映画」と書かれているということは、これはホラー映画?
ふと思い立ち、会場へ行って確かめてみることにした。入口の、本日の催し物の掲示板には「自主制作16ミリ映画上映会」となっていた。学校でたとえるなら普通の教室より一回り大きい程度の広さの部屋に20脚ほどの椅子、前の壇上にはスクリーン、後ろには16ミリ映写機。大勢来ているのだろうと思ったら、あまりにも人が少ないのに驚いた。最終的には結局10人くらいしか集まっていなかった。ここの上映会は赤字なんじゃないか。
内容はというと、天皇夫妻の乗った電車に対する爆弾テロを行おうとする極左と警察の攻防を描いた映画であって、ホラー映画ではなかった。そろそろ答えを出すが、「腹腹時計」とは、爆弾製造法を載せた地下文書の題名のこと。もちろん共産趣味者(共産主義者ではない。左翼運動を趣味的に研究する人のこと)になりかけてる私は、腹腹時計の意味など最初から知っていたから、内容は予想通りだったのだが。それに自主制作映画の独特な雰囲気が好きなのだ。
しかし会場に来た若者の中には、案の定、ホラー映画と間違って来てしまった人もいたそうだ。なるほど、若者ばっかりだったのは、そのためだったか。私はてっきり、学生運動を体験した世代が懐かしがって来るだろうと思っていたが、予想は見事外れた。まあ学生運動ではゲバ棒や火炎瓶は使ってもニトロは使わなかったから、当然と言えば当然か。
さて、このパンフの最後の文言、
慌てて“天皇”を決死で守ろうとするKCIAと日本の公安。そして自らの生命を投げて本当の解放された日本社会を目指そうとするテロリストとの死闘が展開される。この計画が成功していたら、今の日本は違う形になっていたのではないだろうか。
に私は答えよう。それは「日帝の“残虐な”支配から解放された」北朝鮮を見ればわかる。天皇陛下が金日成や金正日、
映画に出てきたテロリストも日本の戦争犯罪を声高に糾弾していたが、一方でその手が罪なき人々の血で真っ赤に染まっているのなら、その言葉に説得力はないのだ。オマエモナー。