顧客情報漏洩は今に始まった話ではない

 顧客情報漏洩そのものは、何も今に始まった話ではない。むしろ、これまで殆どニュースにならなかったという事の方が、全く不思議なくらいなのだ。

 それも、社内にいる一部の者の犯行どころか、組織ぐるみで顧客の個人情報を名簿屋に売却している確信犯の会社など、あちこちにある。たとえば懸賞の応募だとかレンタルビデオの会員申込書などで収集された個人情報が名簿屋に流れることがあるというのは、裏事情をよく知る人たちの間では、ずっと昔から常識中の常識だった。

 なぜ今頃になって顧客情報漏洩がこんなに大問題になったのか。これまではたとえ情報が漏洩したところで、どこかの会社がDMを送ったりセールス電話をかける等、多くは合法的目的に利用されてきた。ところが最近は、債権回収を騙った不正請求詐欺などに用いられる事例が明らかになり、そこでにわかにクローズアップされたというわけだ。そして今では個人情報を紙ではなく電子化して管理しているところが多く、そこと結び付けて報道されていることもあってか、余計に「新しい犯罪」というイメージで語られる事が多い。

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