フリーソフトウェアの世界を理解する

 「常識を疑え!(17)“フリーソフトソフトウェア産業を滅ぼす”?」をこれまで二回連載してきました(今後も続きを書く予定)が、フリーソフトウェアオープンソース開発は共産主義的だと誤解している人は結構多いもの。直接「フリーソフトウェア共産主義」論に反駁している資料ではありませんが、理解するのにとても役立つ資料を見付けたので紹介します。

 「伽羅とバザール」(Eric S. Raymond 著)です。続編として「ノウアスフィアの開墾」「魔法のおなべ」も是非お読み下さい。(いずれも、YAMAGATA Hiroo: The Official Page内)

 オープンソース開発のコミュニティとは、資本主義社会の会社組織や共産主義社会の組織に見られる中央集権的ピラミッド体制とは全く違ったユニークなものであることがよくわかるでしょう。

レシートの束は札束なり

 店のレシートをすぐ捨ててしまう人も多いだろう。しかし自営業者にとって、レシートや領収書の束は、まさに札束そのものに等しい存在だ。なぜかというと、所得税から必要経費の控除を受ける時の計算に必要なのだ。言葉を代えるなら、商売する上で必要なものを買った記録が証拠として残っていれば、税金が安くなるということである。

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