全ページ歴史的仮名遣の文芸同人誌、只今制作中!

 11/2:「ひきこもりのアイドル論」を追加しました。

 11/3(木) 11:00-16:00に東京流通センター 第二展示場(E・Fホール)で開かれる「第十三回文学フリマ」にサークル参加します。今回から会場が変ったのでご注意ください。
 以前にも書きましたが、これは「フリマ」と銘打ってながら、不要品とか古書のフリーマーケットではなくて、同人誌即売会です。そしてその「同人誌」も、漫画の同人誌は少なめで、大半が小説や詩歌やエッセイや評論といった文学作品です。興味のある方は是非お越しください。

配置番号とサークル名

オ-38 はなごよみ
※貫一お宮の「お宮」と語呂合せで覚えてくださいね

頒布物

  1. 正かな同人誌制作委員會(仮称)著「正かなづかひ 理論と實踐(じっせん)」(全ページ歴史的仮名遣!) 1,100円イベント特価 1,000円 ※新刊
  2. しゅりんぷ詩舎発行「シュリンプ 第11号」(山口県防府市で発行の同人誌を委託販売。今回の特集は「マイマイ新子と千年の魔法」) 800円 ※新刊
  3. 萌えぎのエレン著「ひきこもりのアイドル論」(書斎派アイドルファンについて語ります) 300円 ※新刊
  4. どうして本名を名乗らないの?(「みんなが実名を名乗れば無責任な発言が減ってネットが平和になる」論の嘘を暴きます) 0円
  5. はてな☆オタク(どうしてはてなにはオタクが多いの? そんな疑問をお持ちの方に) 300円
  6. 防府にイマココ!(アニメ映画「マイマイ新子と千年の魔法」の舞台巡り・エッセイ・イラスト等) 400円イベント特価 300円
  7. どうして詐欺って気付かないの?(悪徳商法やカルト宗教で使用される「騙しのテクニック」を暴露します) 300円
  8. 萌えはお菓子(お菓子と同じく生活必需品ではないけれど、お菓子と同じくニコニコ顔にする「萌え」の正体を探る本です) 300円
  9. どうしてカノジョをつくろうとしないの?(非モテ論や非婚問題と、その周辺の社会問題を扱ってます) 400円在庫限り! 300円
  10. どうして女の子のイラストばかり描くの?(萌え論・オタク論の入門書) 400円在庫限り! 300円

※2011/10/30追記:既刊本のうち一番古い2種類は、在庫限り、300円に値下げしました。この2つは今後再版の予定はしばらく無いので、在庫のあるうちにお求めください。また、今後新しく出す評論本はサイズをB5からA5に統一する予定です…

 詳しくは、同人特設ページをご覧ください。

「正かなづかひ 理論と實踐(じっせん)」について



上:宣伝バナーです。是非ご活用ください。
左下:表紙 右下:カヴァ(このキャラクターの名前は「にゃもちくん」です。野嵜健秀さん画)
サンプル:正かなづかひ 理論と實踐 創刊號 (2011/10/31追加)

 「全ページ歴史的仮名遣*1がセールスポイントの同人誌です。漢字の正字(旧字)・新字の話は少なめで、大半が仮名遣の話です。
 古文ではなくて現代口語文なので、学校の古文の授業に挫折した方も、本誌ならきっと大丈夫!かも…
(詳しいカラクリはナイショですが、実は、歴史的仮名遣を全然知らない方でも普通に読める記事も何本かありますので、ご安心を)



 一部記事には正字(旧字)を使ってますが、パソコンの通常の文字コードにない正字体フォントも使った「ホンモノの正字正かな(旧字旧かな)」の文章での出版を実現しました! 正字体マニアにもうれしい仕様です。


 ところで、ここまでお読みになった皆さんは、気付かぬうちに「歴史的仮名遣」の文章を読んだ事になります(ただし書名だけは例外)。嘘だと思った方は、ここから前の部分で、歴史的仮名遣でない部分を探してみてください。
 それはともかく、本誌は一部例外を除き現代口語文ですし、新字正かな(下のリストの「解説」列の様に、字体は略字体だが、仮名遣は歴史的仮名遣)の作品も多くあります。少なくとも新字正かなの文章については、学校で習った古文の歴史的仮名遣よりもっと楽に読めますので、ご安心を。

題名 執筆者 解説
序文 野嵜健秀 どうして本誌のテーマは「正かなづかひ(歴史的かなづかひ)」なのか、そして「正字(旧字)」より「かなづかひ」の問題にスポットを当てるのかについて説明します。
イラスト 刑部しきみ 本誌のためにイラストを描き下ろしてくださいました。
歴史的仮名遣は生きてゐる! 押井徳馬 歴史的かなづかひは古文専用の表記ではない、といふ宣言。
私たちの歴史的仮名遣 三宅龍太郎 現代において歴史的かなづかひを使ふ意味について。
正字正假名と宗教心 對馬仁 樣々な宗教の教典や発行物に見られる正字正かなについて。
上方ことばと正假名遣ひ 関西弁と正かなの親和性について。
「新かな」と「正かな」のはざま 出人 平成19年に亡くなった小西甚一先生を偲んで。
歴史的仮名遣の原理 野嵜健秀 歴史的かなづかひは、どんな考へ方に基づき、どんな法則があるのかについて。「最低限どこまで覚えればよいか」に関しても。
正かなづかひの書き方ガイド 平頭通 実際に書いてみたい人のための解説。
歴史的かなづかひの練習 空拇 特に間違へやすいかなづかひの注意点がわかります。
楷体新書 山口翔平 書道の楷書で「正字(旧字)」を書く際のアドバイス。実は、正字を手で書く時は、必ずしも「活字体」と同じ形には書きませんし、現在我々が使ってる書体と同様に書く漢字も多いものです(たとへば、之繞(しんにょう/しんにゅう)は、明朝体では二点が多いですが、楷書では昔から一点+くねる形です)。
国語問題の歴史 野嵜健秀 日本で「現代かなづかい」が制定され、「歴史的かなづかひ」が使はれなくなっていった歴史を紐解く。
雨と風を詠む 酒井景二朗 「雨」と「風」をテーマに正字正かなで詠む短歌十首。
物産展 卜部兼榛 物産展にまつはる学校時代のユーモラスな思ひ出。
春の夢跡 雨宮冬明 歴史SFもの? 最後はちゃんと本誌のテーマにつながってます。
男の娘爆誕しろ! かふし タイトル通り、いはゆる「男の娘」小説。正字正かなでライトノベルに挑戦!
大好きよ!おねえさま 押井徳馬 いはゆる「ソフト百合」の短編作品。大正〜昭和初期のいはゆる「エス」もの小説のテイストを残しながらも、舞台は現代に設定。
書評コーナー 名賀月晃嗣、平頭通、野嵜健秀 正字正かなに関係した書籍の辛口書評。
僕の妹は福田恆存の『私の國語?室』を讀むか? 佐藤 俊 正字正かな4コマ漫画。
日本數學史小篇 中山數次郎 和算のかなり詳しい歴史。
軍歌評論と過去と未來のこと ておりあ タイトル通り、軍歌評論。曲のラインナップがマニア向けです。
改定常用漢字表試案への意見 平頭通 文化庁の「「新常用漢字表(仮称)」に関する試案」に対するパブリックコメントとして送った内容。
連載 紙の闇黒日記(一) ファッションとしての正かなづかひ 野嵜健秀 坪内祐三の「正かなづかひはファッション」といふ意見に思ふこと。
編輯後記 執筆者一同 各執筆者の感想等。
正かなづかひで入力する手引 ATOK篇 名賀月晃嗣 ATOKの文語モードで正字正かなを入力する方法。
正假名遣ひを實踐する爲のSKK入門 江洲信也 EmacsSKK正字正かなを入力する方法。
正字正かな文書作成のヒント 第一回 一太郎InDesign 押井徳馬 一太郎Adobe InDesign正字正かな文書を作成する方法。

 詳しくは、刊行物の紹介をご覧ください。

10/27:予価と記事内容を最新版に更新しました。
 Twitterの #正かな同人誌 を御覧の方から質問がありましたので回答しますが、Twitter正字正かなクラスタも、この「正かなづかひ 理論と實踐」誌も、政治運動とは関係ありません。いろんな思想的立場の人がいらっしゃいます。現代口語文の歴史的仮名遣に少しでも関心ある方なら左派も右派も是非お読みいたゞきたいですし、何か書いてみたい方は、次回号でお待ちしてます。
 実は、右翼すら「正字(旧字)」とか「歴史的仮名遣」にはむしろ無頓着だったり、戦後の国語改革を良いものとみなす人が多く、右派雑誌の「正論」ですら「旧字」での読者投稿を迷惑がってた事があった程です(確かに編集や校正に一手間かかるから、気持ちがわからなくはないけど)。

マイマイ新子特集の「シュリンプ 第11号」


 話変って、文学フリマで頒布予定の新刊をもう一冊紹介。「シュリンプ」は、山口県防府市で活動中の文芸同人サークル「しゅりんぷ詩舎」の発行する文芸同人誌です。
 第11号はアニメ映画「マイマイ新子と千年の魔法」の特集で(この作品の舞台は防府市)、私も一般公募作品として紀行文を執筆してます。

 出来上がってみると、(芥川賞受賞でも有名な)原作者の高樹のぶ子先生や、(アニメ「BLACK LAGOON」「名犬ラッシー」等の監督でも有名な)片渕須直監督をはじめ、豪華執筆陣! マイマイ新子のファンはもちろんのこと、高樹先生や片渕監督の熱烈なファンも是非とも欲しくなる一冊かもしれません。
 通常は首都圏の同人誌即売会や通販での頒布は行ってない様ですが、首都圏のマイマイ新子ファンにも是非頒布したいと交渉してみました。
 そして今回、「しゅりんぷ詩舎」様のご厚意により、文学フリマコミケ(当落確定次第)で頒布する事になりましたので、この機会に是非お買求めください。一冊800円です。
(以上、この紹介文までさっきの正かな同人誌の紹介に引き続き、実はよく見ると歴史的仮名遣マイマイ新子つながりでいくなら、私は歴史的仮名遣で文章を書く時、清原元輔や娘の清少納言の居た千年前に思ひを馳せるのです……)

“ひきこもり”だけど、人間が好きです。〜「ひきこもりのアイドル論」

(11/2追加)

 ギリギリですが、やっと完成までこぎ着けました。
 我がサークルの相棒、萌えぎのエレンさんの新刊は「ひきこもりのアイドル論」です。
 「ひきこもり」と聞くと「人間嫌い」とか「二次元キャラクターに逃避する」という連想をする人も多いかもしれませんが、実はそう簡単に決め付けられるものではない事がわかる一冊です。
 詳しくは以下のページで!
http://d.hatena.ne.jp/eal/20111101/p1

*1:固有名詞や引用文等を除く。