コミックマーケット75 サークル参加初体験!(後編)

コミックマーケット75 サークル参加初体験!(前編) - 「変人」は褒め言葉
コミックマーケット75 サークル参加初体験!(中編) - 「変人」は褒め言葉
 実は、私が計画を立てていろいろ準備していたのは、前回紹介していた部分まででした。その後、来てくれたモーニング娘。学会の有志たちも交えて、打ち上げというかオフ会というかお食事会というか、そんなのをしたいという要望があったのですが、ここから先はみんなに任せっきりでした。
 秋葉原も上野も人でいっぱいだろうし、とりあえず新宿に出て、とある名古屋料理の店で「七里さんを囲む会」の始まり始まり。
http://d.hatena.ne.jp/musumelounge/20081231/1230719891
http://d.hatena.ne.jp/musumelounge/20090111/1231687472
 とにかく、いろんな話題が出ました。コミケに十年ぶり、二十年ぶりに足を運んだけれど、変わってないな、という感想に始まり、アイドルマニアにとっての「萌え」とは何かとか、最近の「かんなぎ騒動」やオタクの派閥争いも含めてオタク文化の問題点について、などなど。
 私が特に興味深いと思ったのが「アイドル声優」と「声優アイドル」の違い。声優が本職でアイドル的人気がおまけに付いたのか、アイドルを本職として売り出しているけど声優もできます、というのかの違いだそうです(どっちがどっちなのかは忘れました。ごめんなさい)。
 私が今回新しく出した意見としては、「写真って三次元を写したものだけど、写真の中の人物が好きっていうのは、特にその写真が昔の写真なら、二次元萌えにも似てるよね?」って事。たとえば誰かの小さい頃の写真があったとします。それを見た人は「わあ、かわいいっ!」と声を上げるかもしれないし、家族の場合、特に愛着を感じているなら、写真立てに飾りさえするかもしれません。でも、写真の中の小さい頃のその子には、もう会えないのです。
 写真の中の人物が死亡している場合もそうですが、その場合はなおさら会うことができません。それでも、「天国にいる愛する誰か」を頭に思い描いて、その見えない相手に話しかける人だって少なくありません。
 「架空の人物が好きだなんて、おかしい」と言う人でさえ、三次元を二次元化した「もう会えない」人物への慈しみや愛着は感じることがあるのではないでしょうか。
 次は新宿のカラオケ屋に移動。アニメソングあり、モーニング娘。のナンバーあり、普通の歌謡曲もありと、思い思いの曲をみんなで歌っていきました。特に、生ヲタ芸が見られたのが印象に残りました。PPPH(パン・パ・パン・ヒュー)とか、ラジオ体操みたいな振り?がユニークなロマンスとか、自分もちょっとくらい覚えてみたいものです。使える場面は限られてしまうかもしれませんが。
 月並みな意見かもしれませんが、ネットで語り合うのもいいけど、直接顔を合わせるのもまた違っていいものですね。

今後の展望

 ふと思い立って決めたコミケサークル参加。「ネットだけの活動ではなく、外に出よう」と思っての事でしたが、その大きなきっかけの一つは「モーニング娘。学会」との出会いでしたし、今度は私のサークル参加をきっかけに、「娘。学会で同人誌を出すのも面白そうだ」という話が出たり、コミケ参加者との交流があったり、とにかく、「人とのつながりが、きっかけを作る」を大きく感じたイベントでした。
 サークル通行証が2枚余ってるのと、誰かに店番をしてもらえると助かると考えての店番募集でしたが、初めてのサークル参加を見知らぬ誰かと、ではなく、会ったことのある人、しかもサークル参加経験者(エレンさん)と一緒に、というのは非常に心強くて助かりました。エレンさんの「是非とも個人誌を出したい!」という情熱に、是非とも協力できればと思ったものの、自分の事ばかりで手一杯でエレンさんの個人誌の方のお手伝いにはあまり時間が割けなかった事だけは少し心残りです。
何はともあれ、店番を手伝ってくださったエレンさん、斧屋さん、ありがとうございました。また、今回委託配布したエレンさんの個人誌は、アイドルマニアの視点から見た「萌え」をテーマにしたものでしたが、この視点からの主張を知ることで、私自身も「萌えとは何ぞや」について知るヒントを幾つか得られたように思います。
もちろん、私たちのサークルスペースにおいでくださった皆さん、立ち読みしてくださった皆さん、そしてご購入くださったり声を掛けてくださったりした皆々様、本当にありがとうございました。


 さて「萌え」論の次は……「非モテ」論に決まってるじゃありませんか。次回私の個人誌を出す機会があれば、今度はこのテーマを考えています。少子高齢化問題、男性観女性観の歴史的変遷、労働問題、スクールカーストや弱い者いじめの問題、「自己責任」論など、「非モテ」問題というテーマ一つ取っても、様々な社会問題につながっています。さすがに「萌え」論よりもずっと手強いテーマですが、だからこそ、やりがいのあるテーマかもしれません。
 とは言え、新刊を出すのはしばらくおあずけの予定。「はてな村」にすっかり居付いてしまい、すっかりお留守になってしまったはなごよみウェブサイトの更新が今年の課題です。特に、差別表現問題を扱うセクションは十年くらい前の社会情勢を念頭に置いて書き始めたこともあり、「差別表現とみなされて自主規制されてきた表現が、断り書き付きでオリジナルのまま出る例も増えてきた」「その一方で、一部のネット言論に見られる、差別表現の蔓延」「部落解放同盟をめぐる状況の変化」など、ここ十年の間に起こった出来事を考慮に入れて、前々から全面改訂を計画していました。しかし、やろうやろうと思っていながら、すっかり後回しになってしまいました。改訂版は、はてなダイアリーを使って少しずつ連載していくというのも一つの手かもしれません。
 また、個人誌「どうして女の子のイラストばかり描くの?」がお陰様で好評をいただいたため、通販を現在検討中です*1。昔は「定額小為替」で決済するのが一般的でしたが、今では手数料が値上がりしてしまったので、決済方法をどうするのかも含めていろいろ検討中です(郵便振替あたりが実際的?)。あと、中身が透けない角3封筒探しも。
 通販に関しては、決定次第、このダイアリーで告知予定です。よろしくお願いします。

*1:同人誌専門店には委託しません(キッパリ)。恐らく、評論本でしかもコピー本だと「とら」とか「メロン」とかで委託はさすがに難しいと思うので。「メロン」はともかく「とら」は、一般向と成人向をゴッチャに陳列してる店なので問題外。とは言え、以前、今は無き神保町の書肆アクセスとか、中野のタコシェとかで評論系同人誌を見かけた事があるので、将来的にはそういう感じの店に委託するという手はありそう。