おいしいスパゲッティを出す店の選び方

 私の場合、「スパゲッティカルボナーラがおいしく作れる店か」を一つの判断基準としています。なぜかというと、カルボナーラほど、ごまかしの利かないスパゲッティ料理は無いからです。という事は、カルボナーラをおいしく作れる店というのは、スパゲッティを手抜きせずちゃんと作っている本格店と言えます。
 実際、「これはひどい」レベルの店も結構多いものです。パスタ専門店でもイタリア料理店でもなく、註文があれば一応スパゲッティも出せますよ、程度の店では、レトルトのパスタソースを使っている事が時々あります。
 同じスパゲッティでも、「ミートソース」ならどんな店でも、レトルトを使っている店でさえも、そこそこのレベルの味は保証されています。
 しかし、カルボナーラソースとなると、手作りソースとレトルトソースの差は歴然としています。私のようにグルメ評論には全くの素人の舌でさえも、全く別物とわかります。野菜にたとえるなら、新鮮野菜と缶詰くらい違います。東証一部上場の大手食品会社の作っているパスタソースでさえ、「いやらしいコッテリ感」とか「レトルトっぽい独特の臭い」が気になるものが多く、さすがに手作りソースのあの味わいが再現できているものは、ほとんどありません。*1
 これまで、「カルボナーラはまずい」と思ってきた方は、レトルト食品のカルボナーラソースを使うのではなく、是非ソースそのものを自作して食べてみましょう。「一応スパゲッティも出せます」レベルの店で食べるかわりに、定評のあるパスタ専門店やイタリア料理店で食べてみましょう。評価がガラリと変わること間違いなしです。


トリビア
 イタリアの伝統的なレシピでは、スパゲッティ・カルボナーラに生クリームは入れないそうです。Wikipedia英語版のCarbonaraによると、生クリームとかマッシュルームを入れるのはアメリカ風のレシピなんだとか。日本でも同じように生クリームを入れるカルボナーラの方が有名ですが、生クリームを入れずに作っているイタリア料理店もたまに見かけます。


参考リンク
カルボナーラ哲学 (TOMATO & BASIL)

*1:唯一の例外が、他社商品と違って卵を別途用意する必要のある、味の素のカルボナーラソース(ただし日本的な生クリーム系)で、それなりにおいしいので私もよく使うのですが、やはり手作りソースの味にはかないません。