テレビには映らない、右派メイド喫茶ファンの思想

 メイド喫茶の最右翼に位置する店である、Victorian Cafe Emilyに関する話。
 メイド喫茶ファンには左派と右派がある。早い話が、左派が軟派で右派が硬派ということになる。
 左派というのがテレビによく出る「@ほぉ〜む」みたいなソフトお色気&接待もどき路線大好きっ子。右派のメイド喫茶は残念ながらテレビにほとんど出ないので、あまりご存じない方も多いだろうが、「Cure Maid Cafe」とか「Wonder Parlour」みたいな「制服が可愛いだけの真面目な普通の喫茶店」を真面目に楽しみたい人を右派と呼ぶ。
 左派店舗と右派店舗とでは店の雰囲気もまるで異なる。おなじみ「お帰りなさいませご主人様」という挨拶は基本的には左派だけのもの。左派の好みとするメイド服は膝上丈のフリルたっぷりのミニスカート。右派は床掃除できちゃうんじゃないかと思えるほど長い“慎みの象徴”かつ“昔の作業着”である質素なロングスカート。左派はウェイトレス個人個人をアイドル的にひいきするようなファンが多いが、右派ファンは大抵、店の全体的な雰囲気とか紅茶の味など喫茶店としての基本事項をまずは重視する。
 私はもちろん右派であるから、右派店舗であるVictorian Cafe Emilyの一時閉店はとても残念であったが、何とうれしいことに最近営業を再開したという。私はまだ一度も行った事がないので、近いうちに是非とも行ってみたい。


 ITmediaの記事を御覧頂ければおわかりかと思うが、とにかく高級紅茶路線。銀座松坂屋4階のベノア ティールームではダージリンティーが一杯千円くらいと高めで少し驚いたが、Emilyの「ダージリン・シルバーニードルズ・マカイバリ」はさらに高くて三千円。他にもオリジナルブレンドティーがあるそうだ。もちろん安いのもあって、六百円からあるそうなのでご心配なく。
 私はそんなに味には詳しくない方だが、紅茶は大好き。ティーバッグも手軽でいいけど、葉っぱで淹れる本格派の方がもっと好き。TWININGSやFortnum & Masonはもちろんのこと、先に挙げたベノアやTHEIERなど、いろいろ試してきた。だから、Emilyオリジナルティーがあると聞いて、メイドさんうんぬんの前に紅茶好きとして、是非とも飲んでみたいものである。茶葉も販売しているみたいだが、メイド喫茶マニアというよりも、むしろ紅茶マニアに受けそうなおみやげになりそうだ。