ジャンク屋が増えた?

 万世橋のたもとにある交通博物館が来春で閉館になるという。アキバ系を自称する割には、この定番スポットにまだ足を踏み入れた事がないとは、まだまだ私も甘いのかもしれない。とにかく、閉館になる前に行ってみることにした。
 何年か前にも横を通る事が多かったのだが、平日夕方が多くて、閉館時間前後という事もあって、あまり来館者を見かけず、寂れているのかと思っていた。しかし今回は週末、しかも閉館間近。こんなにも家族客が多いとは思ってもみなかった。確かに、ちっちゃい男の子なら、汽車や電車が大好きな子が多いだろう。しかし驚いたのは、ちっちゃい女の子たちも結構喜んで展示を見たり、鉄道シミュレータなど実際に動かせる展示も喜んで積極的にやっていたりしていた。性別による好みというものは、案外大雑把な分類であることを再認識した。
 中に入るととりわけ目を引くのが、実物の蒸気機関車と、実物の蒸気機関車の分解見本。動作原理や中の様子をよく見る事ができて興味深い。他にも戦前の列車や修学旅行列車などの座席が復元されていたり、汽車や電車の模型が本当にたくさん展示されている。
 車輪やレールや信号機などのメカ的な部分に興味ある人にも、それらの実物がたくさん展示されているから、たまらない。特に一番人気だったのが、駅の天井から吊り下げられている、あのパタパタ動く列車案内表示板。あの表示板がどんな仕組みになっているのか気になっていた人も多いと思うが、コンソールのボタンを押して実際に自分で動かして見る事ができるのがとても良い。現在の完全コンピュータ制御の電光掲示板と異なり、機械式スイッチにパタパタ動くメカがとても懐かしい。
 ここは交通博物館という名前だけあって、展示は鉄道だけに限られていない。飛行機とか昔の自動車やオートバイなども展示されている。
 レトロ趣味な人に一番興味深いのが、映画館だろう。昭和初期の鉄道に関する映画が上映されている。私が行った時には、鉄道工夫がレールの交換等の保線作業をしたり、鉄道による貨物輸送、雪国での除雪作業などをしている様子の記録映画が上映されていた。昔は昔なりのテクノロジーがちゃんと生きていた時代を写した貴重な記録である。ラッセル車(雪をはね除ける)やマックレー車(雪を掻き取って中央に集める)やロータリー車(雪を遠くへ飛ばす)などは、かなり昔からあった事を、私もこの映画を通して初めて知った。映画館の時間をチェックして、是非とも一度見てみることをおすすめしたい。


 さて、秋葉原電気街であるが、メイドさん系店舗大増殖の陰で、実はパソコン関連店舗の動きも結構激しいものがある。私が気付いたこととしては、中央通りから西に入った自作パーツ激戦区で、ジャンク部品ショップが増えたように思うのだが、気のせいだろうか。私を含め、ジャンク漁り好きな人にはたまらない、この傾向である。